こんにちは、日和山薫です。宅地建物取引士として東京で不動産売買の仲介をしています。
「毎月の家賃より安い返済額で買えます」という説明を聞いて購入を決めた方から、数年後に「こんなにお金が出ていくとは思わなかった」という声を聞くことがあります。住宅購入は月々の返済額だけで判断すると危険です。今日はトータルで考えてほしいことをまとめます。
家族計画と住宅予算は必ずセットで考える
文部科学省「令和5年度子供の学習費調査」(2026年1月訂正版)によると、幼稚園から高校までの15年間の学習費総額は以下の通りです。
全て公立:約614万円 幼稚園のみ私立・あとは公立:約665万円 幼稚園・高校は私立・小中は公立:約838万円 全て私立:約1,969万円
ここに大学費用が加わります。国公立大学で4年間約461万円、私立文系で約647万円、私立理系はさらに高くなります。子ども1人の教育費の総額は、公立コースで約1,000万円超、私立コースで2,500万円以上かかる計算になります。
具体例
35歳共働き夫婦・子ども2人が6,000万円のマンションを購入した場合。
住宅ローン(変動1%・35年):月約17万円 固定資産税・都市計画税:月約1.25万円 管理費・修繕積立金:月3万円 火災・地震保険:月0.3万円
住宅関連の実質月負担:約21.5万円
ここに子ども2人の教育費(公立で月6〜7万円)が乗ります。中学から私立になると年間約156万円(月13万円)。「公立で考えている」が子ども本人の希望で変わることは珍しくありません。
生命保険との関係も見直すべき
団信があるため死亡保険を減額できるケースがあります。ただしペアローンは各自のローン分しか保障されないため、配偶者分の保険は引き続き必要なケースもあります。住宅購入のタイミングで保険を丸ごと見直すことで、無駄を省きながら必要な保障を整えられます。
賃貸と購入、月々の支払いだけで比較してはいけない
購入後の維持費(マンション):固定資産税年10〜20万円、管理費・修繕積立金月2〜4万円、火災・地震保険5年で10〜25万円。合計で月4〜7万円の維持費が発生します。
購入にしかないメリットもある
住宅ローン控除(残高の0.7%・最大13年)と資産として残る点は賃貸にはない恩恵です。
購入前に確認してほしいこと ①子どもの人数・公立か私立か・教育費のピーク時期 ②団信と民間保険の役割分担を整理する ③維持費含めたトータルコストで試算する ④FPに中立的な立場で見てもらう
「この予算で買っていいか」の答えは、子どもの数・学校選択・共働き継続・保険状況によって全員違います。
日和山薫(ひよりやま かおる)
宅地建物取引士
東京全域の売却・購入・住み替えをサポートしています。複雑な案件を得意にしています。
不動産に関するご相談はLINEでお気軽にどうぞ。


コメント