「金利が上がってるし、もう少し待てば価格も下がるんじゃないか」
住宅購入を検討している方から、こういった相談をよくいただきます。気持ちはよくわかります。金利が上がれば借りられる額が減って、買える人が減って、価格も下がる――そう考えるのは自然な流れです。
でも私の現場感覚からお伝えすると、東京の物件価格はそう簡単には下がりません。
これはあくまで私個人の見解で、エリアや物件によって状況は異なります。ただ、11年この仕事をしてきて感じていることを率直に書いてみます。
価格と金利がダブルで上がるリスク
「価格が下がるまで待とう」と思っている間に、金利だけがじわじわ上がっていく。これが一番怖いシナリオです。
たとえば4,000万円の物件を買うとして、金利が0.5%上がると月々の返済額はざっくり1万円前後変わります。35年ローンで計算すると、総返済額で400万円以上の差になることもあります。
物件価格が下がらないまま金利だけ上がれば、「待った分だけ損をした」という結果になりかねません。
なぜ東京の価格は下がらないのか
そもそも、なぜ金利が上がっても東京の物件価格が下がりにくいのか。
大きな理由のひとつは、東京の不動産を買う層が住宅ローンだけに頼っていないからです。
特に山手線内側のエリアでは、現金で購入する富裕層や、法人・相続資産を使う投資家層が一定数います。この方たちは金利が上がっても購入力がまったく変わりません。
さらに、ローンを使って検討していた方が都心を諦めて中央線沿線や埼玉・神奈川に流れても、入れ替わるように全国・海外から新しい買い手が東京を目指して流れ込んでくる。抜けた分は補充される、それが東京マーケットの構造です。
実際、日銀が利上げに転じてからも、私が担当しているエリアで価格が大きく崩れた実感はありません。問い合わせの数も、買い手の属性も、大きくは変わっていない。これはあくまで私が現場で感じていることですが、参考にしていただければと思います。
ライフステージは待ってくれない
価格や金利の話とは別に、もうひとつ大事なことがあります。
子どもの学区、親の介護、転勤――こういったライフイベントは、物件価格とは関係なく訪れます。
「価格が下がったら買おう」と待っているうちに、希望のエリアに住めるタイミングを逃してしまった、というケースも少なくありません。不動産の購入は価格だけでなく、自分のライフステージと合わせて考えることが大切です。もちろんその間の賃料も。
売り手にとっても「待つ」はリスク
余談になりますが、売却を検討している方も同じです。
「金利が上がれば価格が下がる」という前提で売却を先延ばしにするのは、東京エリアに関してはリスクのある判断と言えます。「待てばもっと高く売れるはず」と思って待ち続けた結果、価格が変わらないまま時間だけが過ぎた――そういうケースも少なくありません。
まとめ
∙ 金利上昇で価格が下がるとは限らない。価格と金利がダブルで上がるリスクがある
∙ 東京には現金購入層・投資家層がいて、金利上昇の影響を受けにくい
∙ 買い手が流れても、入れ替わりに新しい買い手が流入し続ける構造がある
∙ 価格だけでなく、自分のライフステージと合わせて購入時期を考えることが大切
購入・売却どちらのタイミングで迷っている方も、ぜひ一度ご相談ください。
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状況をお伝えいただければ、現在の市場感を踏まえた率直なアドバイスをお伝えします。
日和山薫(ひよりやま かおる)
宅地建物取引士
東京全域の売却・購入・住み替えをサポートしています。複雑な案件を得意にしています。
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